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日別アーカイブ: 2025年4月14日

高橋工業のよもやま話~Part11~

皆さんこんにちは!
高橋工業株式会社の更新担当の中西です

 

さて今日は

高橋工業のよもやま話~Part11~

~設計~

ということで、今回は、アルミサッシ加工業の視点から、「サッシ設計の重要性」と「設計時に注意すべきポイント」、さらには最近の設計トレンドと技術進化まで、現場に即した内容を深掘りしてお届けします♪

 

「設計の本質」と現場を支える精密技術

一見、どれも同じように見える「アルミサッシ」ですが、実はその設計段階での判断と工夫が、建物の性能・見た目・安全性・使いやすさすべてに大きな影響を与えています。


なぜアルミサッシの「設計」が重要なのか?

✅ サッシは「見た目」と「性能」を両立させる存在

建築においてアルミサッシは単なる「窓枠」や「開口部の縁」ではありません。
以下のような複数の機能が要求される、非常に複雑な構造部材です。

  • 気密性・断熱性・防音性

  • 水密性・耐風圧性

  • デザイン性・景観との調和

  • 開閉のしやすさ・耐久性

これらの性能を満たしながら、設計図と建物仕様にぴったりと合うように加工するためには、設計段階での正確な検討と調整が不可欠なのです。


アルミサッシ設計の主な流れとチェックポイント

① 【仕様確認・要望のヒアリング】

  • 開口部のサイズ・方位・形状

  • 建築用途(住宅/商業施設/集合住宅 など)

  • 求められる性能(断熱等級、防火仕様、遮音性能など)

📌 設計者や元請けとの綿密な打ち合わせが、この段階でのズレを防ぎます。


② 【図面作成と構造検討】

  • 施工図・詳細図をもとにサッシ枠の寸法・構造を決定

  • 取付部材(アングル・モール・パッキン)の仕様検討

  • 納まり図を基にした干渉チェック・雨仕舞の検討

💡 重要なのは「美しく納める」だけでなく、“施工しやすく・長持ちする”構造設計をすること。


③ 【部材選定と強度計算】

  • 採光面積や風圧、重さに応じたアルミ材の厚み・形状を選定

  • 建築地の地域区分に応じた耐風圧計算を行う

📌 特に高層階や沿岸部では強風対策として「中桟」や「補強部材」が必要な場合も。


④ 【熱・結露対策の確認】

  • Low-E複層ガラス、アルゴンガス封入など高断熱仕様

  • 結露リスクの高い環境では樹脂スペーサー・断熱部材の追加

💡 近年は「ZEH」や「断熱等級5〜6」対応の要望が増加中。設計から断熱性能を意識した提案が重要です。


⑤ 【開閉・動作の設計】

  • 引き違い/開き戸/FIX/折戸など、使用用途に最適な開閉方式

  • スムーズな動作性と耐久性を両立した金物の選定

  • 重量に応じた戸車やダンパーの選定も

🛠️ 快適性を左右するのは「部品の選定力」と「動作精度」。ここがプロの技の見せ所です。


アルミサッシ設計の「落とし穴」と対策

よくある問題 設計ミス例 対策ポイント
開口部の寸法ミス サッシが入らない/無理な加工が必要に 図面との照合を徹底、現場実測を行う
水漏れ・結露 雨仕舞の納まりが甘い、断熱不足 結露シミュレーション、パッキン設計
開閉不良 引き違いで枠がゆがむ、戸車選定ミス 枠補強+適正部材の選定
外観不良 色味が建物と合わない、出隅が雑 納まり図・カラーサンプルを共有

最近の設計トレンドと技術革新

✅ スリムフレーム設計(極細枠)

  • フレームを極力細くし、開口部のガラス面積を最大化

  • 意匠性・採光性が向上 → モダン住宅やホテル建築で人気


✅ トリプルガラス/Low-E仕様への対応

  • 断熱性能を最大限に高めるサッシ設計

  • ガラスの重量増加に対し、補強と開閉機構の見直しが必要


✅ BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)対応

  • 設計データをBIMと連携し、他業種と干渉チェックが可能

  • 自動拾い出し、プレカット加工の効率化

💡 設計段階からBIMデータでやり取りできる業者は、ゼネコン・設計事務所からの信頼が厚いです。


アルミサッシの「設計力」は建物の質を決める

エンジニアリングと職人技、そして建築意匠との融合
それがアルミサッシ設計の本質です。

  • 快適性を支える性能設計

  • 美観と耐久性を両立させる構造設計

  • 工期とコストを意識した施工性

これらをすべて踏まえて提案・設計できるサッシ加工業者が、これからの建築に選ばれる存在です。


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